妻のパートとは・その1

銀座 探偵の記憶

浮気調査を長年、携わっていると人それぞれに浮気の状況などが違う。

特に妻の浮気では相手男性がイケメンばかりとは限らない。

かなりの年上であったり、逆にかなりの年下であったり、「えっ!?」と思うようなむさ苦しい人や遊び人みたいな人とか様々である。

ただ妻の浮気の共通性は殆どが浮気相手との疑似恋愛を本気になって交際する人が多い。

この話は上記の様なタイプとは違う珍しいケースである。いや、珍しいと思いたい。

浮気相談

ある日、どうも妻が浮気をしているらしいとの相談の電話が入った。

早々に夫である依頼人と会い、面談する。

夫は33歳、妻は32歳。若くして結婚、小学6年生と3年生の2人の娘の4人家族で東京にほど近い千葉県松戸市に夫の両親の援助を受け、既に家を持っている人であった。

妻は10時から16時~17時頃まで知り合いの印刷所でパートしているとの事で、18時前にはきちんと買い物などして帰宅し夜に外出することはほとんど無い。

ごく希にPTAの集まりで遅くなる程度で土曜、日曜日は在宅、娘が塾のある日には迎えに行くなど聞く限りでは良き妻、良き母親であり、男と浮気をしている気配は感じ得ない。

しかし、夫にはどうもおかしいと以前より感じていたものがあったらしく当探偵事務所に電話してきたのである。

それは何なのか?と問いただすと、

・夜の夫婦関係を以前よりも拒むことが多くなった。

・知らない下着が増えている。

・妻自身の装飾品や娘達の洋服などにもお金を使っている様子が伺われる。

・いくらパートして家計を助けてくれているといっても少し散財気味である。

・配偶者控除を考慮して明細には月7万円くらいと記載されているが、実際には12~3万円くらいの給料を貰えている。

・財布に大金を持っていた事があり、問いただすと臨時収入があったとごまかされてしまった。

状況を聞く限り、浮気をしているならばパートに出ている昼間しか無い。

相手として考えられるのはパート先の印刷屋の上司、同僚かその取引先関係者と思われ、土日以外で休むことは健康上の事か子供の行事ぐらいであるらしい。

もしかすると印刷屋の経営者そのものが相手かもしれないとも考えたが憶測は危険である。

早速、翌日より妻の浮気調査を実施する。

第1日目

第1日目、依頼人である夫は7時半に家を出る。

依頼人は9時からで充分かもとのことであったが、初日なので依頼人が出勤する7時半から開始して依頼人宅前に到着、遠目から張り込みを始める。

7時33分に依頼人が出勤の為、家を出て、45分に娘達が出て行った。家には対象者である妻のみである。

今日もいつも通りにパートに行くはずであり、遅くても9時30分には家を出るだろうと思っていたが、10時、11時と過ぎても出てこない。

絶対に出ていないはずだが、まさか見逃したのでは?と疑心暗鬼に陥る。

ようやく11時20分に小綺麗な格好で出てきた。

印刷屋にパートに行く格好では無い。いや、着替えるのかもしれないし営業的な仕事をしているのかもしれない。と思いつつ、尾行を始める。

自宅最寄りの新京成線「松戸新田」駅に入り、松戸行きの電車に乗る。

パート先は逆方面で2つ目の「八柱」駅から徒歩5分くらいと聞いているのでパート先に行くとは思えない。急遽、休んだのだろうか。

松戸駅でJR常磐線に乗り換え上野方面へ。12時15分には上野から山手線に乗り換えて12時半過ぎには有楽町駅に着いた。そして銀座方面へ向かうがお店を覗いたりとのんびりと歩いている。

13時過ぎにデパート「松坂屋(現在は既に閉店している)」向かいの老舗の釜飯屋に入る。

40分ほどで出てきた。友人と待ち合わせをしていたという事もない。そして「松坂屋」に入っていった。

以前にも書いたことがあるが、探偵トトロにとってデパートは鬼門である。

エレベーターに乗り降りが続くと尾行が困難になる。

しかし、のんびりしたものでエスカレーターで移動してくれている。3階の婦人服売り場に行き、仕立てたのか、直しに出していたのか洋服らしきものが入った袋を受け取り、すぐに出て、別の婦人服売り場を覗いたりして2階に移動、同じようにぶらぶらして30分ほどで同デパートより出た。そして近くに店舗を構えている高級ブランド店に入っていったのである。

高級ブランド店を3店舗ほど回り、有楽町駅の方へ進行、今度はファッションビルに入り、ここでは下着や小物やら2~3の品物を購入して約1時間ほどで出てきた。もう16時近くになっている。

そして有楽町駅に入り、来た道を引き返すように同じ経路で「松戸新田」駅に戻り、近くの大型スーパーにより食材などを購入して17時半過ぎには帰宅したのである。

何のことはない。本日はパートは休んで買い物などに興じ、のんびりしていたのだろう。

依頼人に連絡すると休みとは聞いていなかったとの事。

「絶対にその事には触れずにいつも通りに接して欲しい」と伝え、本日の調査を打ち切った。

429 Too Many Requests

投稿者プロフィール

totoro
totoro
探偵歴30年を超えるベテラン探偵。現在は主に依頼者の相談を担当。

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